ジュラクシックワールドは愛があった
ジュラシックパークの新作です。初代からかれこれ22年も過ぎてるんですね。
初代は、初の本格的CG映画で、90年台で追随できるCG作品が無かったぐらい、精巧にできたCGでした。子ども頃は本物の世界信じ込むぐらい良く出来ており、自分の心にも映画史にも名を刻んだ作品でした。
グラップラー刃牙的に言うと、分かる人に分かるのではなく、わからない人でも分かる圧倒的なインパクトが有ったのです。・・・まあ、当たり前の話ですね。
本作に期待する点は、オリジナルと並ぶことがないにしても、新しくかつ世界観を壊さない要素が入ってるかどうかが期待するものだと思います。恐竜なんて普通に映画化したって面白いに決まってるし、ジュラシック・パークシリーズの名を着せてるんだから、技術的な面を単に見せられても評価できないです。あと、懐古心などくすぐるチープなオマージュで逃げるなんてもっての外です。ポールアンダーソンじゃあるまいし。
で、本作は、期待を満たしているかどうかというと・・・・
恐竜同士のバトル要素が、ふんだんに盛り込まれており非常に有意義な時間を過ごせました。
ゴジラやウルトラマンなどに影響を受けてる日本人独自の感覚だと思っていて諦めていいたんですが、今回は見事にやってくれました。スピルバーグ的な退屈なヒューマンドラマをだらだら見なくて済むんですよ。この恐竜バトルという新要素だけで全てが丸!ゴジラのバトルを期待していたことが、22年間期待って、ついに実現した感じです。
恐竜バトルという、当たり前でいるようで、当たり前じゃなかったですね。(Tレックスやラプトルのじゃれあいだけは過去にありましたが、あれはバトルと呼べないです。)
その他にも好きな新要素として、ラプトルと意思の疎通を図るところで、恐竜と人間の心の触れ合いが書かれるところです。これって・・・さりげなく恐竜業界初のことじゃね?と思います。草食恐竜のちょっとした触れ合いなどは存在していたのですが、肉食恐竜では無かったと思います。
肉食恐竜が無闇矢鱈に殺戮を繰り返す、恐怖の対象として書かれていないし、ゾンビ映画みたいに秩序を壊す、ヒューマンドラマの引き立て役みたいな感じじゃなかったです。
あとは、水棲恐竜の存在。水棲恐竜も、これまで出番少なかったと思います。
と、まあ新要素をあげつらうと3つ良い面があり、全編渡って本作は恐竜愛に包まれていました。
お約束的な要素もあり、多少マンネリ感はあったのですが、スクリーンからでる恐竜愛で全て帳消です。恐竜好きにはオススメです。