アントマンレビュー

アントマンB級映画を感じさせるような地味な名前でピントくるようなものが無ないでが名作でした。

 

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主人公は元泥棒で、別れた娘に面会できるように再就職したりするのですが、上手くいきません。そんな折、泥棒仲間から美味しい話があると言われ、切羽詰まっていた主人公はその計画にのります。そしてハンク・ピム博士の豪邸に押し入り、勘違いでアントマンスーツを盗みます。この一連の盗みは実はハンク・ピム博士の撒き餌さで、金で技術を売り渡そうとするマッドサイエンティストからイエロースーツを破壊して欲しいというハイリスクな依頼を請け負わせるものだった・・・。

 

作品のリアルティーラインがコメディー系で、割りとなんでもありな世界で弾けており、クリストファー・ノーラン監督が作るような、だるい心情は一切なかったのです。

 アベンジャーズ特有の見慣れたアクションと話の進め方はハズレ無しで万人に楽しめると思います。

 

アントマンは1.5センチほどしかなく、成人男性と同じ攻撃能力を有し、蟻を特殊な器械によって操る能力持ちあわせるという異色のキャラです。 蟻との意思の疎通はディズニーのミクロキッズみたいで妖精ぽく幻想的で、他のマーベルヒーローズとは一線を画しています。マーベルでは宇宙人ぽいのは沢山出てくるんですが、妖精系はいないはず。

 

主人公は、元チンケな泥棒稼業で何の信念もないため、メジャー感は無いです。前半に良い泥棒アピールをしているけど、義賊かどうかわからないため感情移入できる人は少ないと思います。ただ後半になるにつれて、ヒドラの世界征服計画や、自分の娘を助けようという気持ちで行動していく様は、元泥棒から正義のヒーローとして生まれ変わるギャップが大きいため後半の感動は大きくなっていきます。

 

 物語後半、自分の娘の部屋で、小さくなった敵と大乱闘がありますが、俯瞰すると小競り合いとして写り、シュールな可笑しさを誘う。人間の争いなど、宇宙からしたら、小さな出来事と映るメタファーとして表現しているのもいい。

 最後に娘を思うあまり、禁忌の無限縮小機能を使い、マーベルに共通する自己犠牲までありヒーロー映画していました。

 

豆なんですがハンク・ピム博士が原作ではもっとエキセントリックだったらしいのですが、アイアンマンのスタークスと被るためマジめな科学者になったみたいですよ。